飼い主のマナーハンドブック(日本愛玩動物協会)
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愛犬家として正しい知識とマナーを身につけるには□発情中□感染症に かかっているとき□ ほかの犬との コミュニケーション がうまくとれない 広い場所で自由に駆け回ることができるドッグランは、犬にとっても飼い主さんにとっても貴重な場所。マンションによっては併設のドッグランがあったり、屋上がドッグランになっているところもあります。 しかし、ドッグランはほかの犬や飼い主さんとのトラブルが起きやすい場所でもあります。実際に、□傷事故や交尾してしまったなどの事故が起きており、決して愛犬から目を離してはいけない場所です。知人との会話に夢中になって注視を怠らないようにし、いざというときのために日頃から呼び戻しなどの訓練を行っておくことも大切です。 多頭飼いをしている人は、複数の楽しいドッグランですが、愛犬の状態によっては利用を避けたほうがいいときも。犬を一人で注視するのは難しいため、限られた頭数だけを連れて行くか、リードを使用して順番に遊ばせるようにしましょう。 ドッグランの規則を守っていなかったことが原因で起こる事故もあります。たとえば多くのドッグランではボールなどのオモチャの使用を禁止しています。しかし、ある飼い主さんが規則に反してボールで遊ばせようとして犬同士で取り合いになり、□傷事故に発展してしまったという事例も報告されています。規則は印刷物として配布されていたり、壁やフェンスに表示されているので、利用の前に必ず確認しましょう。トラブルは人の心にも犬の心にも傷を残すことを肝に銘じましょう。 人とペットが仲良く、幸せに暮らしていくためには、正しい知識とマナーを身につけることが必要です。この知識とマナーは、時代によっても変わってきます。 環境省や関係地方公共団体ではペットに関する各種啓発事業を実施していますが、公益社団法人日本愛玩動物協会でも、適正飼養を推進するための知識やマナーの普及啓発活動などを行っています。 ほかの犬や人と仲良くできない犬は、ドッグランの利用は難しいでしょう。恐怖心から攻撃的になる犬や、逆にほかの犬が嫌がっているのにつきまとう犬は、トラブルを招く危険が大きいです。ドッグランのなかには貸し切りができるところもあるので、そういったところの利用を検討してみてください。 また、オスの場合は去勢手術をすると攻撃性が抑えられる場合もあります。12愛犬をいつでもコントロールできるようにホームページ https://www.jpc.or.jp/Column 発情中のメス犬がいると、オス犬が興奮してトラブルのもとになったり、交尾してしまうおそれがあります。出血のあとも発情期は続いているため、出血開始日から4週間程度はドッグランの利用を避けてください。この時期は、散歩コースの変更なども考えたほうがよいでしょう。 繁殖の予定がなければ不妊手術も検討しましょう。 ワクチン接種や定期的な駆虫で日頃から感染症予防に努めても、感染症にかかってしまうことはあります。感染中は病気の蔓延を防ぐため、ドッグランはもちろん、多くの犬が集まる場所に連れていくことは避けるべきです。 感染症以外の病気であっても、具合の悪いときはドッグランに連れていくことは避けましょう。ドッグランのマナードッグランに連れて行ってはいけない場合ほかの犬や飼い主さんとのトラブルを防ぐために犬編04

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