飼い主のマナーハンドブック(日本愛玩動物協会)
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口臭の原因になる歯周病を防ごう 散歩中に回収した犬のウンチは、必ずマナーポーチや密閉容器に入れて持ち帰りましょう。そうでないとニオイがもれて周りの人に不快感を与えてしまいます。透明ポリ袋に入れただけではウンチが透けて見え、やはり気分の良いものではありません。1階にペットの汚物処理用ボックスなどがあるマンションであれば、エレベーターに乗る前や自宅に入る前に処理ができます。 排泄物の処理方法は地域によって異なります。ウンチはトイレに流し、回収に使ったポリ袋は可燃ゴミに出す、ウンチごと可燃ゴミに出してよいなどさまざまです。可燃ゴミに出す場合も、ニオイもれなどを防ぐためにポリ袋を二重に縛る、必ずゴミ回収日の朝に出すなど配慮しましょう。排泄物に関しては、最後の処理まで気を配りたいものです。 人の五感のなかで、嗅覚は最も慣れやすい感覚だといいます。そのため犬と毎日一緒に暮らしている飼い主さんは、愛犬の体臭に気づきにくくなっています。愛犬の体臭を防ぐために体を拭いたり、定期的なシャンプーで清潔さを保ちましょう。口臭を防ぐための歯磨きや、肛門腺の分泌物の処理も忘れずに行います。 同じように、部屋のニオイも他人には気になる場合があります。掃除や消臭を心がけ、特に犬のトイレ周りは念入りに清掃を行いましょう。空気清浄機を設置するのも効果があります。 最近では、3歳以上の犬の8割が歯周病にかかっているといわれています。歯周病は口臭の原因になるだけでなく、アゴの骨に穴を開けて骨折の原因になったり、歯周病菌が全身にまわって内臓疾患に影響を与えることもわかっています。 歯周病を防ぐためには、歯磨きが必要です。歯磨きに慣らすためには、まず口を触られることから慣らしていき、次にガーゼを使った歯磨き、歯ブラシを使った歯磨きというように段階を踏むことがコツ。焦らず、気長に慣らしていきましょう。塗るだけで効果のある歯磨きペーストもあります。 ただし、すでに歯周病にかかっている場合は、治療をしないと痛くて歯磨きが行えません。まずは獣医師に診察してもらいましょう。14マナーポーチや密閉容器でニオイを防ぐ愛犬の体臭や部屋のニオイもシャンプーや掃除で防いでColumn屋外では気づかないニオイも、ニオイのこもる屋内では気になるもの。マナーポーチや密閉容器を利用していないと、特にエレベーターなど狭い空間では悪臭が漂い、同乗者に不快な思いをさせてしまいます。ニオイその他のマナー回収した排泄物のニオイやペットの体臭も気を遣ってNG!ニオイ対策や騒音対策のエチケット犬編05

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