飼い主のマナーハンドブック(日本愛玩動物協会)
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繁殖の予定がなければ不妊・去勢手術の検討を犬猫 ペットは具合が悪くても、言葉で不調を訴えることができません。種によっては痛みや具合の悪さを隠そうとすることもあり、飼い主さんが気づいたときには病気が悪化している可能性もあります。動物病院で定期健診を受けて、ペットの不調をいち早く発見しましょう。 触診や聴診のほかに、尿検査や便検査、血液検査、X線検査や超音波の検査などでわかることはたくさんあります。健康診断の頻度は、犬・猫の場合、7歳までは年1回(大型犬は5歳くらいまで)、それ以降は半年に1回が目安です。検査内容については獣医師と相談しましょう。 予防できる病気はきちんと予防し□犬ジステンパーウイルス感染症□犬伝染性肝炎□犬伝染性気管気管支炎□犬パルボウイルス感染症□犬コロナウイルス感染症□ レプトスピラ症□狂犬病(狂犬病予防法によって接種は義務)ておくことが大事です。フィラリアの予防薬やワクチン接種などの予防手段があるのに、予防を怠ったためにその病気で命を落とすようなことがあっては、悔やんでも悔やみきれません。 ワクチンによってつくられる抗体は徐々に減っていくため、継続したワクチン接種が必要です。猫などのペットは「完全室内飼いだからワクチンを打たなくても大丈夫」と考える人もいるようですが、室内飼いでも感染のリスクはあります。空気感染する病気もありますし、飼い主さんが外から病原体を運んでくることもあります。感染予防のためにはやはりワクチン接種をお勧めします。 * 上記のワクチンは、通常、3〜7種の混合ワクチンとして 接種します。 *上記のワクチンは、通常、5〜9種の混合ワクチンとして接種します。 犬や猫、ウサギ、フェレットなどの哺乳類は、動物病院で不妊・去勢手術を受けることができます。不妊・去勢手術は乳腺腫瘍や前立腺肥大などの生殖器の病気のリスクを減らすことができるというメリットがあります。ほかに、攻撃性や逸走の欲求を減らしたり、発情期に大声で鳴く、あちこちにマーキングするという行動を減らす効果もあります。繁殖の予定がなければ、不妊・去勢手術を受けることを検討しましょう。 ただし、不妊・去勢手術を受けると肥満になりやすいというデメリットもあります。体重管理用フードに替えるなどで肥満を防ぎましょう。32定期健診やワクチンでペットを病気から守ろう□猫ウイルス性鼻気管炎□猫カリシウイルス感染症□猫汎白血球減少症(猫パルボウイルス感染症)□猫クラミジア感染症□猫白血病ウイルス感染症□猫免疫不全ウイルス感染症Column健康を保つためにワクチンで予防できる病気信頼できる動物病院を探し定期的に健診を病気への備え

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