ペットロスによる悲しみにさいなまれたら準備期衝撃期悲痛期回復期再生期弔い方をあらかじめ考えておこう ペットのほとんどは私たち人間より寿命が短く、先に亡くなってしまうことが多いものです。愛するペットを亡くしたときは、今まで一緒に暮らしてくれたことに感謝しつつ、ていねいに弔ってあげましょう。 現代ではペットの葬儀社も増え、葬儀の方法も仏教式、キリスト教式、無宗教などいろいろとあります。火葬だけを頼むこともでき、合同火葬か個別火葬を選べるところもあります。自治体に火葬を依頼することもできますが、自治体によっては有料ゴミ扱いのところもあります。抵抗のある人は葬儀社に依頼したほうがよいでしょう。ペットが亡くなったときに慌てて探さなくても済むように、あらかじめ調べておきましょう。 亡骸をマンションの敷地内や公共の場所に埋めることは、法律で禁じられています。野生動物に掘り返されるおそれもあります。 愛犬が亡くなったときは自治体に死亡届を出して登録を抹消し、鑑札も返却します。 愛するペットを亡くしたこと(ペットロス)で、大きな悲しみや落ち込みを感じるのは当然のことです。ペットロスから立ち直る過程は右の通りです。過程を知っておけば、悲しみの渦中にあるときに「いつかは立ち直れる」と自分を客観的にみつめることができますし、身近な人のペットロスを理解することもできるでしょう。 ペットロスの悲しみを重くしないために、普段から意識しておきたいことがあります。まず「ペットは先立つもの」と自覚することです。ペットは自分より寿命の短い存在であるということを認識しておきましょう。ペットの死をタブー視せず、亡くなったときの弔い方をあらかじめ考えておくのも良い方法です。 次に、過剰に依存しないことです。「ペットだけが生きがい」になると、そのペットが亡くなったときに強いショックを受けてしまいます。ペットのことを何でも話せる友人をつくったり、ペットロスの正しい知識を身につけることも大切です。 ペットロスの悲しみから立ち直るには、悲しみを素直に出すことが一番です。早く立ち直ろうと頑張りすぎないことも大切です。「あなたが悲しんでいるとペットが成仏できない」などと言う人がいるかもしれませんが、気にする必要はありません。ペットの仏壇やメモリアルスペースをつくったり、ペットの思い出アルバムをつくるなどといったことも、気持ちの整理に役立つでしょう。獣医師に余命を告知されるなど、ペットの死が現実的なものになる時期。動揺し、悲しさ、恐れ、不安などを感じる。事故などで突然死した場合は、準備期がないままペットの死を迎えることに。ペットの死を迎え、ショックで不眠や体調不良に陥ったり、ぼんやりして何も手がつかない状態になる時期。孤独感、絶望感、罪悪感にさいなまれ、ペットのことが頭から離れない時期。しかし、ここできちんと悲しむことが、その後の回復につながる。徐々に日常生活を取り戻し始める時期。立ち直り、通常の生活に戻る時期。ペットのことを良い感情で思い出せるようになり、新しくペットを飼ってみようかと考えることができるようになる。3535悲しみのステップペットが亡くなったとき
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