現在、動物由来感染症は、世界保健機構(WHO)で確認されているだけでも150種類以上あります。

 
このような動物由来感染症を予防するために、次のことに気をつけましょう。

 1.糞尿を適切に処理するなど、飼育環境を清潔に保つ。

 2.口移しでえさを与えたりせず、けじめを持ってペットと接する。

 3.動物に触れた後は、必ず手洗いやうがいを励行する。

 4.野生動物は、病原体を保有している可能性があるので、ペットとして飼育することは避ける。

5.動物が糞尿をしやすい場所(砂場、公園等)に注意を払い、子供の砂遊びや草取り、土いじりなどの後は、十分に手を洗う。

6.ペットの健康管理に注意を払い、異常があった場合は、直ちに獣医師の診察を受ける。
 また、動物は感染していても症状が出ないことがあるので、定期健診を受けるなど、健康管理に留意して、病気を早めに見つけるようにしましょう。

 7.日ごろから、飼主自身や家族の健康管理に注意を払い、異常があった場合は、早めに医療機関を受診して、ペットの飼育状況を医師に説明する。(動物由来感染症は、風邪や皮膚病などに似た初期症状を呈する場合があり、感染の発見が遅れがちです。また、子供や高齢者は、特に感染しやすいので、注意が必要です。)

 たとえば トキソプラズマについて
 トキソプラズマ(学名:Toxoplasma gondii)は、アピコンプレックス門コクシジウム綱に属する寄生性原生生物の1種。幅2-3μm、長さ4-7μmの半月形の単細胞生物で、ヒトを含む幅広い恒温動物に寄生してトキソプラズマ症を引き起こす。通常は免疫系により抑え込まれるため大きな問題とはなりにくいが、免疫不全の状態では重篤あるいは致死的な状態となりうる。特に妊娠初期に初感染した場合、胎児が重篤な障害を負うことがある

引用:Wikipedia

広島県におけるネコのトキソプラズマ抗体調査及びオーシストの検索によると

広島県内のネコについて,ラテックス凝集反応によるトキソプラズマ(Tp)抗体調査を実施した。調査頭数155頭中34頭(21.9%)が抗体陽性であった。さらに,Tpのオーシストの検出を主な目的に糞便検査を実施したが,Tpオーシストは検出されなかった。しかし,その他の人獣共通寄生虫卵が,155頭中95頭(61.3%)から検出された。

引用元

和文標題:広島県におけるネコのトキソプラズマ抗体調査及びオーシストの検索

著者名:土井章三, 久保滋, 山本和則, 松本修, 松田政明, 神笠武清, 田辺圭二 (広島県動物愛護セ)
資料名:広島県獣医学会雑誌 JST資料番号:L0902A ISSN:0913-1418
巻号ページ(発行年月日):No.8, Page48-52 (1993.12 ) 写図表参:写図1, 表6, 参12
資料種別:逐次刊行物(A) 記事区分:原著論文(a1)
発行国:日本(JPN) 言語:日本語(JA)