公益社団法人日本愛玩動物協会

2013年03月24日 記載

ありがとうございました。

被災犬譲渡期限をむかえて     ……加賀友子
まずはじめに…
平成25年3月17日、最後の被災犬である白い子の譲渡が決まり、結果…全員処分される事なく飼い主、
里親さんのところに行きました。たくさんの方々の熱い思いが届いたのだと実感しています。
ありがとうございました。
 平成23年9月3日深夜~4日未明にかけて台風12号に伴う豪雨が和歌山県紀南地方を襲いたくさんの
方々が被害に遭われた。その中で発見された迷子犬達もうすぐ2年になるが…
飼い主があらわれず、里親も見つからず動物愛護センターとして区切りをつけるために3月20日が
譲渡期限と決めた。
 センターと直接連絡を取っていなかった私は、愛護活動をされている方からの1本の電話でその事
を知りました。和歌山県として1年半保護していた被災犬を処分するわけにいかないのではないか?
「和歌山県のみんなに、被災犬の事を知ってもらい新しい飼い主を見つけたい」ただそれだけの
思いで今まで啓発活動をしてきた。私達だけの啓発活動では、限界がある。
 私の足は和歌山県庁まで向かっていました。県会議員である片桐あきひろさんのアドバイスで、
県庁にある記者クラブを紹介してもらい被災犬の里親を記事にしてもらう事になり、さっそく
センターとも連絡を取って下さり、被災犬達の思いが和歌山県のみなさんに届く事になりました。
 なぜもっと早く記事にしてもらわなかったのか…
なぜ直接センターと話し合いしなかったのか…
自分を責め後悔の気持ちでいっぱいになりました。
今回の件で、和歌山県環境生活部県民局 食品・衛生課のみなさん、
田辺市保健所など本当にたくさんの方々にお世話になり感謝の
気持ちでいっぱいです。
そして突然の事なのに、素晴らしい記事にしてくださった記者
クラブの皆様に、本当に感謝しています。ありがとうございました。
 センターも含め被災犬の幸せを願う気持ちは、みんな同じなのに…
全体のコミュニケーション不足のため被害を受けた被災犬の里親募集
が遅くなってしまいました。
「和歌山県の被害は小さいから被災犬の扱いも違う」
その言葉を聞き私は、3月10日にもう一度被災地に向かい自分の足で
現地を見てきました。
私は、被害に遭われた方々、家族を亡くされたご遺族方々の気持ち、心の傷を思うと違いを
見つける事が出来ませんでした。新宮市のコンビニで、「紀伊半島大水害」の写真集を見つけ
購入しました。この被害の中で必死に逃げ回り助かった命を粗末に出来ない。そう感じました。
 今後、私達が出来る事は何か?同じ繰り返しをしないためにも行政とのコミュニケーション
が必要だと感じています。個々ではなく、管理士全員で意見を出し合い話し合いの場を
つくる事…    今回の被災犬に教えられた事、被災地の方々の「わすれたらあかん!」
「決して忘れることなく、教訓にして後生に伝え、二度と起こさないこと」
「自己防災意識が1人でも多くの人に伝われば」その願いを同じ
和歌山県民の私達も受け継いでいかなかればならないと私は思います。